鳥インフルエンザが国内で今シーズン大流行して大きな問題となっています。本病による国内での今シーズンの殺処分羽数が一昨年シーズンの過去最高羽数を上回る1,000万羽超となっています。昨年9月下旬以降異例のペースで発生が続き、1月15日までに23道県の計56例となり、100万羽飼育農場でも発生しています。昨シーズから欧米をはじめ世界で流行が続いており、このウイルスが渡り鳥を介して、日本に持ち込まれ野鳥の間で流行し養鶏場にウイルスが侵入し鶏での感染が広がっているものと思われます。静岡県では鶏での発生は確認されていませんが、死亡野鳥から鳥インフルエンザウイルスが確認されていることから、注意が必要であります。異例の国内感染拡大は、「物価の優等生」と呼ばれていた鶏卵の価格に大きな影響が出ています。全農の卸価格が1㎏当たり先月より74円上昇しています。養鶏場で1羽でも鳥インフルエンザウイルス感染が確認されますと、感染拡大を防止するためその農場で飼育される鶏全羽が殺処分されます。また、発生農場10Km範囲内の鶏や卵の移動が出来なくなり、経済的損失も大きいものがあります。
本病は平成15年1月、山口県の養鶏場で我が国では79年ぶりの発生があり、翌月大分県、さらに京都府の養鶏場で発生がありました。そ大きなの後、数年間隔で感染流行を繰り返し、昨シーズンにも大きな農場での発生がありました。鳥インフルエンザは、流行を繰り返すことにより鳥類のインフルエンザだけにとどまらず、ヒトの新型インフルエンザウイルスに変異するリスクが心配されています。
